色相(しきそう)
心理状態を色として可視化したもの。悲しみや怒り、恐怖やストレスで濁り、濁れば要治療とされる。スキャナー監視カメラで測定されるため、人は自分の内面が澄んだままであるよう、たえず機嫌を整えて暮らすことが求められる。
来歴
色相とは、アニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』に登場する指標で、個人の精神状態を色として可視化したものを指す。澄んだ色は健やかさの証とされ、悲しみや怒り、強い緊張が続けば濁り、濁りが進めば要治療と判断される。
計測は日常のあらゆる場所で行われるため、人は自分の気分を、他人に見える表示として管理することになる。作中では、色相を保つための施術や気晴らしが商品として当たり前に流通している。落ち込むこと自体が、隠すべきものとして扱われる社会である。
心の状態が外から読み取れるようになると、感じることそのものが評価の対象になる。色相という設定が示しているのは、監視が行動から内面へ移ったとき、人が自分の悲しみさえ整えはじめるということである。澄んでいることを求められる社会では、濁る理由のほうが問われなくなる。