野蛮人保護区
文明社会の外に残された地域。管理も条件づけもされない“昔ながら”の人々が暮らし、文明人からは珍しい見世物のように扱われる。
来歴
野蛮人保護区とは、オルダス・ハクスリーの小説『すばらしい新世界』に登場する、文明社会の外に残された地域を指す。作中ではニューメキシコの一帯が電気柵で囲われ、内側では孵化も条件づけも行われない暮らしが続いている。
そこには、文明国家が取り除いたものがそのまま残っている。家族があり、出産があり、老いと病があり、信仰と儀式がある。文明社会の市民にとって、保護区は観光の目的地であり、住民は珍しい見世物として眺められる。
この地から連れ出された青年ジョンは、文明の側に迎えられながら、どこにも居場所を見いだせない。保護区は、文明化され、管理された苦痛のない「新世界」とは反対の世界、一種の鏡として置かれる。