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思想

超自我(スーパーエゴ)

親や社会の規範を取り込んで心の内側につくられる「見張り役」。人は外から監視されなくとも、内なる声に従って自らを罰する。

来歴

超自我とは、ジークムント・フロイトが『自我とエス』(1923年)などで示した概念で、親や社会の規範を取り込むことによって心の内側に置かれる「見張り役」を指す。

フロイトの見取り図では、心は本能的な欲動の領域と、それを現実に合わせて調整する自我、そして規範を担う超自我からなる。超自我は禁止を告げるだけでなく、こうあるべきだという理想も差し出す。人は誰にも見られていないところで、この内なる声に叱られ、恥じ、自らを罰する。

外からの監視は、そこにいる者がいなくなれば終わる。取り込まれた規範は終わらない。超自我という概念が示しているのは、規律が最も深く働くのは、それが自分自身の声として聞こえるときだということである。誰も見ていないのに正しく振る舞うことは、自由の証にも、内面化された監視の証にもなりうる。

出典

ジークムント・フロイト『自我とエス』